オウンドメディアの意味と8つの役割を解説!よくある失敗パターンも紹介

「オウンドメディアが何なのかよくわからない」
「時間をかけて取り組むべきか判断できない」
「意味ないって聞くけどどうなの?」

この記事では、オウンドメディアの意味を解説したうえで、どのような役割があるのかを詳しく紹介します。

残念ながら担当者の理解が足りず、誤った判断でオウンドメディアを運営しているケースも少なくありません。

今では業界問わず、さまざまな企業でオウンドメディアによるマーケティング戦略が加速しています。その一方で、期待する効果を実感できないまま撤退する企業が多いのも事実です。

私たち株式会社Webライタープロは、累計20,000記事以上のコンテンツを制作し、多数のオウンドメディアに携わってきました。その経験をもとに、よくある失敗パターンも紹介します。

自社が達成したい目的を明確にして、今やるべきことなのかを判断するためにお役立てください。

この記事を書いた人

沖ケイタ

  • 株式会社Webライタープロ取締役
  • 100名の精鋭Webライター集団「Webライタープロ」運営
  • 納品記事数20,000記事、納品文字数10,000,000文字超え
  • お取引業者様100社超え(上場企業含む)


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弊社はSEOが大好物です
目次

オウンドメディアの意味

オウンドメディア(Owned Media)は、企業が自社で所有する媒体を意味する言葉です。

  • Owned(所有)
  • Media(媒体)

本来は、以下のような媒体がオウンドメディアに該当します。

オウンドメディアの例
  • コーポレートサイト
  • ブランドサイト
  • 自社メディア
  • 公式SNSアカウント
  • メルマガ
  • パンフレット
  • カタログ
  • ホワイトペーパー

しかし近年では、情報発信を行うWebサイトやブログを意味して呼ばれることが増えました。この記事でも、自社が保有するWebサイトを想定して解説しています。

なお、オウンドメディアは「トリプルメディア」と呼ばれるマーケティング戦略の1つです。

トリプルメディア
  • オウンドメディア
  • ペイドメディア
  • アーンドメディア

混同されがちな他のメディアやホームページとの違いは、以下の記事で詳しく解説しているのでご覧ください。

オウンドメディアの主な役割

1. 見込み客を獲得して認知を広める
2. ブランディングを強化して信頼性を高める
3. ユーザーをファン化して売上の向上につなげる
4. コンテンツを資産化して発信力を強化する
5. コストを抑えて集客を行う
6. 継続的な利益を創出する
7. ユーザー行動の分析によって課題を洗い出す
8. 採用力を強化してミスマッチを減らす

1. 見込み客を獲得して認知を広める

オウンドメディアで公開した記事がGoogleやYahoo!などの検索結果で上位を獲得すれば、まだ自社の商品やサービスを知らないユーザーに認知される機会が増えます。初回接触を狙う方法として効果的です。

ただし、必要以上に商品やサービスをアピールしてはいけません。

情報を検索するユーザーは、解決したい悩みや疑問があって情報を調べています。それなのに自社商品のPRばかり出てきたら、読むのが嫌になってしまいますよね。

商品を売り込むのではなく、ユーザーが検索した目的(検索意図)を満たせる記事を制作することが重要です。

また、得意とする領域で、自社だからこそ発信できる情報の提供を意識しましょう。

「すごく参考になった」「他の人に教えてあげたい!」と思ってもらえるコンテンツは、SNSでシェアされやすくなります。Webサイトで評価されるためには、ユーザーファーストを意識したコンテンツを増やすことが欠かせません。

2. ブランディングを強化して信頼性を高める

オウンドメディアは、ブランディングを強化する役割もあります。ユーザーからの共感や信頼を得て、企業の価値を高めていく取り組みです。

例えば弊社「株式会社Webライタープロ」では、Webライター向けの情報発信も行っています。

Webライターに関する情報を検索したユーザーから「Webライタープロの情報なら信頼できる」と思ってもらえるようになれば、ブランディングを強化できている証拠です。

その結果、以下のようなメリットにつながります。

  • 競合他社との差別化を図れる
  • ユーザーからの信頼性が高まる
  • 価格競争を避けられる

検索結果で上位を狙った記事だけでなく、導入事例や活用事例などをインタビューするのもよいでしょう。

最初は時間がかかるかもしれませんが、さまざまなアイデアを組み合わせてブランドの価値を高めることが可能です。

3. ユーザーをファン化して売上の向上につなげる

オウンドメディアには、ユーザーをファン化して権威性や信頼性を高める役割もあります。企業が得意とする領域でコンテンツを増やしていけば、徐々に認知され、業界内でのポジションが確立されるでしょう。

その結果、商品やサービスを購入するまでのハードルが低くなり、新規顧客の伸びが見込めます

また、ユーザーのファン化は既存顧客のロイヤルティを高める方法としても有効です。

オウンドメディアでは、自社の言葉で情報を届けられます。開発の裏側や社員の想いといったコンテンツを用意しておけば、すでに購入したことがある顧客は興味を持って読んでくれる可能性が高いでしょう。

実際に使っている商品への愛着が湧き、リピーターになってもらえれば心強い存在です。

ただし、ユーザーをファン化するためには、良質なコンテンツを制作しなければなりません

「記事が読みにくい」「主張が強すぎてイメージと違った」など、ネガティブな印象を与えればイメージダウンにつながる恐れがあるため注意が必要です。

あくまでもユーザー目線に立って、どんなコンテンツがあれば響くのかを考えましょう。

4. コンテンツを資産化して発信力を強化する

オウンドメディアで公開したコンテンツは、企業の資産になる情報です。

ただ記事として公開するだけでなく、他の媒体で再利用することもできます。

コンテンツを再利用する例
  • SNSで公開する
  • メルマガの配信に活用する
  • 社員教育に利用する

なかでもSNSはユーザーと直接コミュニケーションを取れるプラットフォームであり、公式アカウントを開設する企業が増えています。

オウンドメディア内で公開した記事の内容を要約して投稿したり、動画にして公開したりすれば、各媒体での発信力が増すでしょう。

Webサイトだけでなく、SNS経由でも認知を広められる方法です。

また、SNS上に記事のURLを添付すれば、そこから新たな流入につながります。コンテンツを蓄積して資産化することで、ユーザーとの関わりをさらに強化できるのがメリットです。

SNS運用やメルマガの担当者が分かれている場合でも、同じコンテンツを活用すれば発信する情報がブレる心配がありません

5. コストを抑えて集客を行う

検索上位を狙った記事からの流入は、広告費をかけない自然検索によってユーザーを集められるのが魅力です。

コンテンツ制作や管理体制などで生じるコストはあるものの、ペイドメディア(企業が費用を支払って広告を掲載できるメディア)よりも費用を抑えられます

ペイドメディアに該当する媒体は以下のとおりです。

ペイドメディアの例
  • テレビCM
  • 新聞
  • 雑誌
  • Web広告

なかでもWeb広告は、リスティング広告やバナー広告、動画広告などがあり、消費者が日常的に目にする機会が増えました。短期間で効果を得られる可能性が高い取り組みですが、広告を出し続ける限り費用が生じます。

オウンドメディアが機能すれば、コストを抑えた集客が可能です。

6. 継続的な利益を創出する

オウンドメディアを通じてユーザーをファン化できれば、リピーターが増えます。さらに、コンテンツが評価されている限り、継続的に見込み客を増やすことが可能です。

顧客との信頼関係を維持できるほど、継続的な利益の創出が見込めるでしょう。

現状で以下のような悩みを抱えているのなら、やってみる価値があります。

  • 広告での集客に限界を感じている
  • 見込み客がまったく取り込めない
  • なかなかリピーターにつながらない

例えば、低価格帯のハンドメイドグッズを販売する企業であれば、グッズを使用した作品作りの過程やコツなどを紹介するコンテンツを増やすのも1つの方法です。

公開した記事をもとに、InstagramやYouTubeといったSNSに再利用できます。もしくは、すでにSNSで集客をしているなら、それをもとにより詳しく解説した記事を制作するのもよいでしょう。

どんなコンテンツがあれば価値を感じてもらえるのかという点を意識し、ユーザーのファン化を目指してみてください。

7. ユーザー行動の分析によって課題を洗い出す

オウンドメディアでは、ユーザー行動の分析が可能です。

  • どんなことで悩んでいる人が多いのか
  • 反応が良い記事はどれか
  • どんな訴求をしてコンバージョンにつながっているのか など

上記のような点を把握することで、新たな課題に気づくきっかけになります。SNSと連携すれば、さらにユーザーの反応が顕著にわかるでしょう。

さらにユーザーとの接点を作るために、オウンドメディアからウェビナーやホワイトペーパーの配布などにつなげるのも効果的です。

ユーザー行動を分析しながら、必要なコンテンツを追加していきましょう。

8. 採用力を強化してミスマッチを減らす

採用力を強化する方法として、オウンドメディアを活用する企業も増えています。

日常の様子がわかる記事や社員インタビューなどの掲載によって、求職者が企業の様子をイメージしやすくなるのが特徴です。

  • 入社してやっていけるか心配
  • 社内の雰囲気が悪かったらどうしよう…
  • 自分のやりたいことができる環境だろうか?

上記のような不安を抱き、自分に適した企業であるか判断できないまま採用面接を受けるケースも少なくありません。認識のズレが生じれば、すぐに退職してしまう恐れがあります。

しかし、企業の雰囲気やビジョンを理解したうえで応募してくれる人であれば、入社後のミスマッチを減らせます。その結果、採用コストの削減につながるのもメリットです。

オウンドメディアで必要なコンテンツの種類

1. SEO記事
2. 自社商品(サービス)の紹介
3. 導入事例・活用事例
4. 社員インタビュー
5. ホワイトペーパー
6. FAQ(よくある質問)

1. SEO記事

SEO(エスイーオー)記事は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位表示を狙った記事のことです。ユーザーの疑問や悩みを解決できる記事であり、今読んでいるこの記事もSEO記事に該当します。

SEOは「Search Engine Optimization」の略称であり、検索エンジン最適化という意味を持つ言葉。検索ユーザーが求める有益な記事を、検索結果の上位に表示させる取り組みです。

SEO(検索エンジン最適化)

オウンドメディアによる集客で、もっとも需要の多いコンテンツといえるでしょう。

自社の事業と関連性が高く、良質な記事を制作することが重要です。SEO記事からの流入が「オウンドメディアの主な役割」につながっていきます。

2. 自社商品(サービス)の紹介

自社商品(サービス)の紹介は、見込み客に対して用意するコンテンツです。

ただ商品を紹介するだけでなく、自社のこだわりやベネフィットを伝えて魅力的に作りましょう。導入事例や活用事例と結びつけるのも効果的です。

3. 導入事例・活用事例

導入事例や活用事例は、ユーザーの疑問を解決し、後押しに役立つコンテンツです。導入前と導入後の変化を伝えることで、商品やサービスへの関心が高まります。

抱えている悩みが解決できるとわかれば、安心して購入につなげられるでしょう。

信ぴょう性の高い記事を制作するなら、インタビュー記事(取材記事)として公開するのがおすすめです。利用者自身の言葉で、商品やサービスの魅力を伝えてもらえます。

4. 社員インタビュー

社員インタビューは、企業の雰囲気や働く人の想い、商品やサービスが開発されるまでの過程を伝えられるコンテンツです。開発者インタビューや社長へのインタビューを掲載するケースもあります。

どのような想いで商品やサービスが作られたのかがわかれば、親近感を持つことができるでしょう。

また、社員インタビューは採用力を強化する目的で掲載する企業が増えています。自社に興味を持ってくれている人に対して、各部署でどのような役割を担っているのかを伝える方法としても有効です。

実際に働いている人の声は、求職者にとって価値の高い情報といえます。

5. ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは、自社の商品やサービスに興味を持つ見込み客や既存顧客に提供するためのコンテンツです。お役立ち情報や調査レポートなど、さまざまな内容で制作されます。

専門的で深い情報を伝えられるため、見込み客を育成する方法としても有効です。既存顧客の満足度を高める目的としても運用できます。

6. FAQ(よくある質問)

商品やサービスが気になる人に向けて、FAQ(よくある質問)を用意しておくのもおすすめです。実際に多い質問をもとにまとめておけば、購入前の不安を軽減できます。

一度購入すると自動更新されるサービスの場合は、解約方法や解約時の注意点まで記しておくと安心です。

資料請求と結び付けて、ユーザーが次のアクションを起こしやすい導線を組んでおくのもよいでしょう。

オウンドメディアは意味ない?よくある失敗パターン5選

「オウンドメディアは意味ない」と言われることもありますが、正しいやり方で進めれば絶大な効果を得られる戦略です。「意味ない」と言われるのは、やり方が間違っていて効果を実感できていないケースが多いからでしょう。

どんなにコストをかけても、正しい知識がないと失敗する可能性が高まります。

多数のオウンドメディアに携わってきた弊社の経験をもとに、よくある失敗パターンを紹介するのでご確認ください。

1. 目的とゴールが明確になっていない
2. 社内の理解が得られていない
3. 効果が出る前に更新をやめてしまう
4. Webサイトの評価の上げ方がわからない
5. 自社商品や競合を理解していない

1. 目的とゴールが明確になっていない

オウンドメディアを運営する前に、目的と達成したいゴールを明確にすることが非常に重要です。

時々「競合がやり始めたから自社でも取り組みたい」「提供するサービスが決まっていないけどオウンドメディアを始めてみた」というケースもありますが、目的がないまま運営するのはおすすめしません。時間と制作費用が無駄になる可能性がかなり高いからです。

オウンドメディアを運営する目的は企業によって異なります。

  • 見込み客の獲得
  • 自社商品やサービスの認知拡大
  • ブランディングの強化
  • 採用力の強化

そのためにどんなコンテンツが必要かを考え、オウンドメディアを充実させていくことが成功への近道です。

2. 社内の理解が得られていない

失敗するパターンとして意外と多いのが、社内でオウンドメディアに批判的な意見を持つ人がいるケースです。

例えば以前、社長がかなり前向きな姿勢で相談してきたのに、マーケティングを担当する部署から「今やるべきではない」と判断されて流れてしまったことがありました。オウンドメディアと相性の良い業界で、競合が少なくてチャンスだったのに…

あまりオウンドメディアによる効果を理解している社員がおらず、良い印象が持たれていなかった結果だと思います。

ただし、理解があっても社内で運営体制を整えなければ意味がありません他の業務と兼任して緩く取り組むケースもありますが、中途半端な状態だといつまで経っても期待する効果を得られないでしょう。

特にSEO記事は、日々の変動や最新情報を見て、必要な対策を講じる必要があります。

他部署の理解を得たうえで、SEOの知識がある担当者を入れて作業時間をロックしましょう。

3. 効果が出る前に更新をやめてしまう

検索上位を狙ったSEO記事は、結果が出るまでに時間がかかります。それを理解せずに「全然結果が出ないから無駄な取り組みだ」と判断するケースも少なくありません。

お客様から質問をいただくなかでも「何ヶ月で効果が出ますか?」という質問はかなり多いですね。

結論として言えるのは、半年以内に効果が出ることもあれば、1年以上経っても目的の達成につながらないケースもあるということ。プロに依頼しても同様です。

「記事を増やしていけば結果が出るんでしょ?」と思っている人もいますが、そんなに簡単なことではありません。

オウンドメディアの運営は、長期的な取り組みとして考えることが大切です。継続的に管理しなければならないため、時間と維持費用がかかります。

また、ユーザーにとって有益な記事を増やしていけば、別のメディアで再利用できます。さまざまな取り組みを実践しながら、オウンドメディアを強化していきましょう。

なお弊社では、記事制作において良質なコンテンツを維持できる体制を整えています。SEOコンサルも在籍しているため、効果を実感してもらうために全力でサポートできるのが強みです。

実際に社内での対応に課題を抱え、ご相談をいただくケースも少なくありません。それにより、間違ったやり方に気づけた事例もあります。

なかなか効果を感じられない場合はお気軽にご相談ください。

4. Webサイトの評価の上げ方がわからない

オウンドメディアの運営では、Webサイト自体の評価も検索順位に影響します。良質な記事を制作するだけでなく、Webサイト自体のSEO対策も行っていくことが重要です。

具体的な方法は「SEO記事で上位表示を目指すコツと注意点」をまとめた記事で解説しています。オウンドメディアで必要な知識を少しずつ身につけていきましょう。

自社で対応できる人材がいない場合は、立ち上げからプロに依頼するのも1つの方法です。

過去にドメインの取得から間違っていたケースもあったので、知識が乏しいまま”何となく”で進めるのは絶対にやめましょう。

5. 自社商品や競合を理解していない

自社商品(サービス)の特徴や顧客層を理解しておらず、今やるべきなのはオウンドメディアではないと判断するケースもあります。

そもそもターゲットとなる顧客層が検索エンジンであまり調べないような商品なら、Webサイトによる集客は見込めません。

自社が取り扱っている商品やサービスに関するキーワードがどのくらいあるか、どのくらい検索されているかをツールで調べてみましょう。

ラッコキーワード」や「キーワードプランナー」などのツールを使えば、キーワードに関する情報を確認できます。

また、競合が強すぎる業界に新規で参入する場合も注意が必要です。

きちんと競合となる企業をチェックして難易度を確認してください。そのうえでどうやって戦っていくかを考えながら、必要なコンテンツを検討しましょう。

弊社のYouTubeでは、自社メディアを運営するメリット・デメリットを解説しています。あわせてチェックしてみてください。

弊社はSEOが大好物です。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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