文末表現を一覧で紹介!語尾の種類とWebライティングにおける5つのコツ

文末表現(語尾)を変えることで、文章の印象が劇的に変わります

堅苦しくなったり、親しみやすくなったり、ときには失礼な印象を与えてしまうこともあるため、適切な使い分けが重要です。

この記事では、文末表現の知識を深めてWebライティングで活かせるように、以下の項目に分けて詳しく解説します。

  • 文末表現とは
  • 基本的な文末表現(語尾)の種類
  • 文末表現の種類一覧
  • 使い方で意識すべき3つの注意点
  • Webライティングで語尾を工夫する5つのポイント

文末表現のバリエーションが増えれば、違和感なく、情報を適切に伝えられるようになります。

Webライティングをレベルアップさせるために、ぜひ最後までご覧ください!

この記事を書いた人

沖ケイタ

  • 株式会社沖プロ代表
  • 株式会社Webライタープロ取締役
  • 1700人以上が受講するWebライター講座「Writing Hacks」メイン講師
  • 100名の精鋭Webライター集団「Webライタープロ」運営
  • 執筆に携わった記事は数千記事を超える

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目次

文末表現とは「文章の最後を締めくくる言葉」のこと

文末表現とは、文章の最後(文末)に使われる言葉や言い表わし方のことです。話し手の気持ちや態度、相手との関係性などを表す重要な役割があります。

文末表現を使い分けることで、同じ内容でも相手に与える印象や文章の意図が大きく変わります。

読者との距離感やメディアの雰囲気、伝えたいメッセージの強さによって最適な文末表現を選ぶことが、Webライティングでは特に重要です。

適切な文末表現を使えるようになれば、文章にリズムをつけて、読者が飽きずに読める記事を書けるようになります。

この記事では、Webライティングで役立つ文末表現を学んでいきましょう。

基本的な文末表現(語尾)の種類

1. です・ます調(敬体)
2. だ・である調(常体)

1. です・ます調(敬体)

語尾が「です」または「ます」で終わる「です・ます調」は「敬体」という文体表現です。

敬体は丁寧でやわらかい印象を与え、誰に対しても失礼なく使えるため、Webライティングでよく使用されています。読みやすいのも大きなメリットです。

他にも、商品紹介や説明書、お知らせなど、さまざまな場面で活用されます。

ただし、同じ文末を多用すると単調になりやすいというデメリットがあるため注意が必要です。

長い文章で同じ文末ばかりが続くと、読者が飽きてしまう可能性があります。文末表現のバリエーションを増やし、変化をつける工夫を意識しましょう。

2. だ・である調(常体)

語尾が「だ」または「である」で終わる「だ・である調」は「常体」という文体表現です。

簡潔に力強い表現で物事を伝えられらるため、説得力や客観性を持たせたい場合に使用されます。また、カジュアルで親しみやすい印象を与える効果もあり、読者との距離を縮めたいときにも有効です。

ブログやSNSなど、個人的な発信や親しい読者を対象としたコンテンツでよく使われます。目上の人やビジネスの場面で使用すると、失礼な印象を与えてしまう可能性があるので注意してください。

Webライティングでは、ターゲット層やコンテンツの性質を考えて慎重に使用することが大切です。親しみやすさと失礼さのバランスを見極めて、適切に使い分けましょう。

文末表現(語尾)の種類一覧

1. 断定
2. 疑問
3. 推測
4. 過去
5. 提案
6. 否定
7. 強調
8. 体言止め
9. 終助詞
10. 助詞止め

1. 断定

断定(です・ます調)の使用例
  • 大切です
  • 効果的です
  • 説明します
  • 変わります
断定(だ・である調)の使用例
  • 大切だ
  • 効果的である
  • 説明する
  • 変わる

断定の文末表現は、事実や自分の考えを明確に伝え、強い意思表示をするときに用います。断定形を使うことで文章に説得力が増し、読者に確信を持ってメッセージを伝えられるのが特徴です。

Webライティングでは、商品の特徴やサービスのメリットを説明する際に断定形を用いるケースが多くあります。読者の購買意欲を高める目的としても効果的です。

例えば「2人乗りは危険でしょう」よりも「2人乗りは危険です」と断定するほうが、力強く断言している印象を与えられます。

ただし、断定表現は力強い反面、強い主張になりすぎる場合もあります読者との関係性やコンテンツの内容に合わせて、適切に使い分けることが重要です。

2. 疑問

疑問(です・ます調)の使用例
  • 考えているのではないでしょうか
  • 困った経験はありませんか
  • メリットは何なのでしょうか
  • 難しいですよね
疑問(だ・である調)の使用例
  • 考えているのではないだろうか
  • メリットは何なのか

疑問の文末表現は、相手に問いかけたり、共感を求めたり、読み手の注意を引きつける際に用います。Webライティングでは、読者に語りかけ、記事への関心を高めたいときに効果的です。

例えば「この機能は便利ですよね?」と問いかけることで、読者は便利さを改めて考えるきっかけになり、商品への関心が高まるかもしれません。

イントネーションや文脈によっては、疑問形ではない「~ですね」のような表現も、相手に同意を求める疑問のニュアンスを含む場合があります。

ただし、疑問文を多用すると尋問のような印象を与えてしまうため、使いすぎには注意が必要です。

3. 推測

推測の使用例
  • 役立つでしょう
  • 効果があるかもしれません
  • 魅力といえるだろう
人から聞いたり、そう見えたりする場合の使用例
  • 実績があるそうです
  • 成果を出しているようです
  • 誤った情報らしいです
  • 役立つそうだ
  • 吉兆とされている
  • その影響と考えられる
確信の度合いによって違う推測の使用例
  • 確信の度合いが高い使用例:多分彼だろう
  • 確信の度合いが低い使用例:もしかしたら彼かもしれない

推測の文末表現は、確信がないときや断定を避けたい場合に使用します。柔らかい印象を与え、読者に寄り添う姿勢を示せるのが特徴です。

例えば「この香りで癒されるでしょう」のように推測の文末表現を使うことで、読者に圧迫感を与えることなく、商品への興味を促せます。

推測表現は文章に奥行や柔らかさを出し、読みやすくしたいときに効果的です。

Webライティングでは、断定的な表現が多くなる傾向があります。適度に推測表現を挟むことで、文章に変化をつけられるのがメリットです。

ただし、重要な情報を伝える際に多用すると、内容があいまいになる恐れがあります。断定表現と組み合わせて適切に使い分けましょう。

4. 過去

過去(です・ます調)の使用例
  • 美容業界で働いていました
  • 実績のない状態でした
過去(だ・である調)の使用例
  • 美容業界で働いていた
  • 実績のない状態だった

過去の文末表現は、過ぎてしまった出来事や事実を伝える際に用いるのが一般的です。Webライティングでは、終わった出来事を振り返ったり、過去のデータに基づいて分析結果を示したりする際に役立ちます。

例えば「昨年は売上目標を達成しました」のように、過去の実績を明確に示すことで信頼感を高める効果が期待できます。

状況や文体、読者層に合わせて使い分けましょう。

5. 提案

提案(です・ます調)の使用例
  • 確認しましょう
  • 読んでみてください
  • 試してみてはいかがでしょうか
  • チャレンジしてみませんか
提案(だ・である調)の使用例
  • 確認しよう
  • 試してみてはどうだろうか

提案は、相手に何かをすすめたり、行動を促したりする際に用いる文末表現です。

例えば「お試しください」「早速明日から実践してみましょう」のように促すことで、読者の背中を押せます。

提案の文末表現は、以下のように使い分けられるのが特徴です。

  • ~しましょう:親しみのある提案
  • ~てください:命令に近いニュアンス
  • ~いかがでしょうか:より丁寧な提案

Webライティングでは、読者の行動を促すための提案表現が重要です。しかし、押しつけがましい印象を与えないように、文脈や読者層に合わせた適切な表現を選ぶ必要があります。

6. 否定

否定(です・ます調)の使用例
  • 難しくありません
  • 必要はないです
  • 求められるわけではないでしょう
  • 絶対にパクらないでください
否定(だ・である調)の使用例
  • 難しくない
  • 必要はなかった
  • 求められるわけではないだろう
  • 絶対にパクってはいけない

否定は、事実や意見を否認したり、禁止事項を伝えたりする文末表現です。誤解を避けるために重要な情報を明確に否定したり、禁止事項を伝たりする際に効果的です。

例えば「このサービスは限定商品ではありません」のように、はっきりと否定することで、読者に正確な情報を伝えられます。

なお、否定表現は、断定的な否定と推量的な否定に分けられます「~ません」。「~ない」は断定的な否定、「~ではないでしょう」は推量的な否定表現です。

また、禁止表現である「~ないでください」「~てはいけない」も否定の文末表現に含まれます。

否定的な言葉は、読者にネガティブな印象を与えてしまう可能性があるため、慎重に使用することが大切です。必要以上に含めないように気をつけましょう。

7. 強調

強調(です・ます調)の使用例
  • とても便利です
  • 効果があるのです
  • 目撃されていたのです
  • 行くと言えば行きます
強調(だ・である調)の使用例
  • とても便利だ
  • 効果があるのだ
  • 目撃されていたのである
  • 行くと言えば行く

強調は、特定の語句や内容を強調して読者の注意を引きつけ、印象づける際に用いる文末表現です。

強調することで、読者の記憶に残りやすくなります商品のメリットやサービスの独自性を強調する際に効果的です。

強調したい箇所や内容によって、さまざまな表現方法があります。

例えば「衝撃の事実!」のように、感嘆符(!)を用いる方法も有効です。他にも「行くと言えば行く」といった繰り返し表現を使ったり、体言止めを用いたりするのが代表的な例として挙げられます。

ただし、Webライティングで強調表現を使いすぎると、くどい印象を与えてしまいます。重要なポイントを絞って強調し、文体やターゲット層に合わせて適切な表現を選ぶことが大切です。

8. 体言止め

体言止めの使用例
  • 風景描写:静かな湖面/きらめく星々
  • 人物描写:優しい笑顔/鋭い眼光
  • 感情表現:高揚感/絶望感
  • 状況説明:緊迫した空気/静まり返った教室

体言止めとは、文末を名詞で終わらせる文末表現です。Webライティングでは、簡潔で力強い印象を与えて読者の注意を引きつけ、余韻を残す効果があります。

例えば「ワンクリックで操作できるのが魅力」「支援実績は100社以上」など、インパクトを残したい場合に用いられるのがよくある使用例です。

体言止めは、説明的な文章よりもイメージや感情に訴えかけるときに効果的です。目に浮かぶような商品紹介や、キャッチコピーなどで効果を発揮します。

また、名詞で終わるため、説明を省略した簡潔さと力強さが特徴です。読者に解釈の余地を残すことで、想像力を刺激し、印象的な文章にできます。

ただし、多用すると文章が単調になり、意味が伝わりにくくなる可能性があります。使うタイミングを間違えると文章のリズムが狂ってしまうので注意しましょう。

9. 終助詞

終助詞の使用例
  • 雨かな
  • 雨だな
  • 雨かしら
  • 雨ね
  • 雨よ
  • 雨か
  • 雨さ
  • 感動するぜ
  • 居眠りするな
  • 仕事をしなさい

終助詞は文末に付け加え、文の意味やニュアンスを豊かにする文末表現です。断定、疑問、命令、感嘆、驚きなど、話し手の感情や態度を表現します。

Webライティングでは、読者への親しみやすさや文章トーンの調整を行う際に効果的です。

また、終助詞は話し手の気持ちや聞き手との関係性も表します。

  • ~ね:共感・念押し
  • ~よ:断定・強調
  • ~か:疑問・質問

フォーマルな文章では使用を控え、丁寧な表現を心がけましょう。

10. 助詞止め

助詞止めの使用例
  • 海へ
  • 自由に
  • 笑って

助詞止めは、文末を助詞で終わらせる文末表現です。「駅まで」ではなく「駅までで」のように、助詞で文を閉じます。

助詞止めを用いることで、文章にリズムが生まれ、印象的な表現になります。読者の注意を引き、余韻を残すときにも効果的です。

Webライティングでは、キャッチコピーや強調したい部分などでよく使われます。

しかし、多用すると読みにくくなるため、使いすぎには注意が必要です。また、フォーマルな文章には適さないため、文脈やターゲット層を考慮して使用しましょう。

文末表現の使い方で意識すべき3つの注意点

1. 統一感のある文章にする
2. 単調にならないようにする
3. 使うシーンに適しているか考える

1. 統一感のある文章にする

Webライティングで重要なのは、文末表現に統一感を持たせることです。

特に「です・ます調(敬体)」と「だ・である調(常体)」が混在すると、読みにくいだけでなく、稚拙な印象を与えてしまいます。せっかく有益なコンテンツを提供しても、台無しになりかねません。

「です・ます調」か「だ・である調」のどちらを選ぶかは、メディアの目的やターゲット層によって異なります。

オウンドメディアや個人ブログなどでは「です・ます調」が選ばれることが一般的です。SNSやカジュアルな情報発信サイトでは「だ・である調」を用いることもあります。

文末表現が統一されていると、文章全体に説得力が増し、スムーズに読み進められるのがメリットです。読者はストレスなく記事に集中できるので、伝えたいメッセージをしっかりと届けられるでしょう。

2. 単調にならないようにする

Webライティングでは、文末表現が単調にならないように変化をつけることが重要です。

特に「です」や「ます」で終わる文が続くと単調な印象を与え、読者を飽きさせてしまう可能性があります。

NG例

Webライティングでは「です」「ます」の語尾が多くなりがちです。それだと文章が読みにくいです。さまざまな文末表現を使うことが大切です。

単調さを避けるためには、さまざまな文末表現を効果的に使用することがポイントです。疑問で問いかけたり、体言止めを使ったりすることで、文章にリズムと変化が生まれます。

文末表現のバリエーションを増やすことは、単に文章を面白くするだけでなく、表現力を豊かにします。

Webライティングで単調さを避ける工夫は、読者を引き込み、質の高いコンテンツ制作に欠かせない要素です。

3. 使うシーンに適しているか考える

Webライティングでは、文末表現が使うシーンに適しているかを常に意識する必要があります。

相手の立場や親密度などを考慮せずに文末表現を選んでしまうと、意図せず失礼な印象を与えたり、誤解を招いたりする可能性があるからです。

メディアやコンテンツの種類によっても適切な文末表現は異なります。

企業のオウンドメディアやブログでは、信頼感や誠実さを伝えるために丁寧な「です・ます調」を使用するのが一般的です。

一方でSNSなどのカジュアルな情報発信の場合には「だ・である調」や終助詞を効果的に用いると、親しみやすい印象を与えます。

また、コンテンツのテーマによっても使い分けが必要です。

例えば、ニュース記事のように客観的な情報を伝える場合は、断定的な表現や「〜である」調が適しています。読者に行動を促すようなセールスライティングでは、感嘆符や命令形、勧誘表現を用いると効果的です。

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Webライティングで語尾を工夫する5つのポイント

1. 同じ語尾を3回以上繰り返さない
2. 体言止めを使いすぎない
3. あいまいな表現を使いすぎない
4. メディアのルールに合わせる
5. 語尾だけを調整しようとしない

1. 同じ語尾を3回以上繰り返さない

「ます」や「です」などの同じ語尾が何度も続くと、文章に違和感を抱いて、読者がスムーズに読めなくなる可能性があります。そのうえ、文章全体が稚拙な印象になってしまうため注意が必要です。

同じ語尾の連続は2回までとし、3回続きそうになったら表現を変えましょう。個人的には、2回連続でも危機感を持ったほうがいいと感じます。

同じ語尾が2回以上続くことを禁止しているクライアントもいるため、確認が必要です。

語尾を変えるためには、文末表現のレパートリーを知らないと難しいでしょう。「文末表現(語尾)の種類一覧」をぜひ参考にしてください。

2. 体言止めを使いすぎない

体言止めは語尾を名詞で終わらせる文末表現であり、簡潔で力強い印象を与える文章になります。しかし、使いすぎると読みづらい文章になるため、体言止めを多用するのは避けましょう。

また、体言止めは適切に使わないと、文章のリズムを狂わせる要因になります。

強調したい部分や、印象的なフレーズを作る際に使用してください。

3. あいまいな表現を使いすぎない

「~かもしれません」「~だと思います」といったあいまいな表現は、誤解を招きやすく、読者に伝えたい情報が正しく伝わらない可能性があります。

Webライティングでは正確な情報を伝えることが重要なので、あいまいな表現はできるだけ避けるべきです。

「~のような」「~くらい」などの表現は、具体的な数値や事実を示す表現に置き換えることで、より明確でわかりやすい文章になります。

あいまいな表現をどうしても使いたい場合は、補足を加えるなどして、誤解が生じないように注意しましょう

4. メディアのルールに合わせる

Webライティングでは、メディアによって文末表現に関するルールやガイドラインが定められている場合があります

例えば「です・ます調」のみの使用を推奨していたり、体言止めや終助詞の使用を禁止していたりするケースなどです。

記事制作や寄稿を行う際は、事前にメディアのルールを確認し、それに合わせた文末表現を使用することが重要です。

ルールが明確に定められていない場合でも、既存記事の文末表現を参考にしたり、編集者に確認したりすることで適切な表現方法を見つけられるでしょう。

各メディアのルールに従って統一感を保ち、読者がテンポよく読める記事制作を心がけてください。

5. 語尾だけを調整しようとしない

文末表現を工夫する際に、語尾だけに注目して調整するのは避けましょう

語尾の連続を意識して無理に修正すると、文章全体の意図が変わってしまったり、不自然な表現になったりする可能性があるからです。

文末表現に違和感がある場合は、語尾だけを調整するのではなく、より広い視野で文章全体を見直してみましょう

文章の入れ替えや、段落構成の見直しを行うのも効果的です。語尾の変更に悩むよりも、思いきって文章を並び替えたほうが、よりスムーズに読めることもあります。

PREP法などの文章構成を意識しつつ、リズム感のある文章作りを行ってみてください。

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