Webライターの仕事に応募する場合、テストライティングを求められることが多々あります。テストライティングは、継続的に案件を受けるための採用試験です。
落ちても理由を教えてもらえないことがほどんどなので、なかなか合格できずに悩む人は少なくありません。
この記事では、テストライティングで採用されない原因や、採用されるためのコツを詳しく解説します。受けてはいけない案件の特徴も紹介しているので、きちんと見極めて募集を探しましょう。
ポイントを押さえて臨めば、採用される確率は爆上がりします。ぜひ実践して、次のテストライティングで採用を勝ち取ってください!
沖ケイタ
- 株式会社沖プロ代表
- 株式会社Webライタープロ取締役
- 1700人以上が受講するWebライター講座「Writing Hacks」メイン講師
- 100名の精鋭Webライター集団「Webライタープロ」運営
- 執筆に携わった記事は数千記事を超える
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テストライティングとは「Webライターの採用試験」のこと
テストライティングとは、クライアントが採用するWebライターを決めるための「採用試験」です。採用になれば、継続的に案件を受注できる確率が高まります。
初心者のうちは、なかなか合格できずに苦戦するかもしれません。誰もが通る道なので、諦めずにチャレンジしましょう!
1. テストライティングをする意味
2. テストライティングの種類
1. テストライティングをする意味
クライアントがテストライティングを実施するのは、採用するWebライターに求める能力が備わっているかを判断するためです。
具体的に以下の点を見ています。
- 理解力
- 文章力
- 人間性
特に、理解力や人間性はクライアントワークをするうえで重要な能力です。初心者でも意識するだけで採用率がグッと高まります。
自分の文章力をアピールするだけでなく、クライアントとのやり取りからテストされていることを意識しましょう。
2. テストライティングの種類
テストライティングの方法は、クライアントによってさまざまです。主に以下のような方法があります。
- 構成または本文だけ作る
- 構成から本文執筆まで行う
- 構成・本文執筆・画像選定まで行う
- 構成から入稿まで行う
- テスト問題に解答する
執筆する記事のキーワードが指定されていることもあれば、自分で選択できることもあります。
文字数の指定もクライアントによって異なるため、必ず事前に確認しておきましょう。
Webライターのテストライティングで求められる6つのスキル
1. 時間管理のスキル
2. コミュニケーションスキル
3. ライティングスキル
4. SEOのスキル
5. リサーチのスキル
6. 課題に対する理解力
1. 時間管理のスキル
テストライティングでは、締め切り日(納期)が設けられている場合がほとんどです。
納期が守れなければ、やる気がないと見なされて不採用になります。ちなみに僕が採用する場合、連絡なしで納期に遅れた人は一発アウトです。
どうしても間に合わない場合は、なるべく早めに相談しましょう。「前日の午前中までに連絡」など、期限を定めているケースも少なくありません。
逆に、納期よりも早く納品する人は、クライアントからの評価が爆上がりします。
2. コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは、Webライターに限らず、社会人として大切なソフトスキルの1つです。
特にWebライターの場合は、以下のようなスキルが重要視されます。
- 挨拶がていねいか
- レスポンスが速いか
- 調べればわかることを質問していないか
- 連絡する時間帯に非常識な点はないか
挨拶や連絡する時間帯は、社会人として基本中の基本です。
なかには時間帯を気にせず連絡してOKとしているクライアントも多いですが、最初の印象が大切なテストライティングでは避けるべきです。
多忙なクライアントは、相手の時間を無駄に奪う人とは一緒に仕事をしません。調べてわかることは質問しないようにしましょう。
どうしてもわからない場合は、きちんと要点をまとめ、自分なりの仮説や回答を記載することが大切です。
質問の仕方がわからない場合は「Webライターのコミュニケーション術」をまとめた記事をご覧ください。具体例を用いて解説しています。
3. ライティングスキル
ライティングスキルといっても、難しいことではありません。誰でもできる基本的なことができない人が多いので、誤字脱字がなく、指定したルールを守れているだけで評価が高まります。
さらにWebライティング特有の、以下のような点にも配慮できると完璧です。
- 同じ語尾の3連続しない
- 冗長表現がない
- 適度な長さで改行されている
- 一文の長さが適切
- 英数字は半角で統一されている
- ひらく漢字・閉じる漢字になっている
上記のようなライティングスキルがまだよく理解できていないのであれば、まずは基本的なことを身につけましょう。
Webライターは資格なしで誰でも挑戦できる仕事ですが、テストライティングに合格したいなら基本的なライティングスキルは必須です。努力もせずに稼げるようになる仕事ではありません。
なお当メディアでは、僕のKindle本「Webライター未経験から月収100万円を稼ぐまでのロードマップ」を無料で公開しています。Webライターに必要なスキルを解説しているので、ぜひ確認しておくことをおすすめします!
4. SEOのスキル
SEOとは、GoogleやYahoo!などの検索サイト上で、自分の記事を上位表示させるための施策のことです。クライアントはこの目的のために記事制作を依頼しています。
上位表示させる対策はたくさんありますが、Webライターが行う主な方法は以下のとおりです。
- 読者のニーズを満たしている
- わかりやすい記事を書ける
- タイトルや見出しにキーワードを入れる
- 必要なタイミングで自然に訴求を入れる
- 上位記事との差別化を意識する
残念ながら、SEOを深く理解しているWebライターはかなり少ないのが事実です。上記のようなSEO対策ができるWebライターは、クライアントにとって貴重な存在といえます。
ここを強化できれば採用率はかなり上がるので、SEO記事に携わるならきちんと学びましょう。
5. リサーチのスキル
リサーチ(検索)のスキルは大切ですが、単に情報を調べられるかどうかだけの問題ではありません。情報の信ぴょう性が非常に重要です。
間違った情報を読者に提示してしまうと、読者に迷惑がかかるだけでなく、メディア運営者の信頼を落とします。企業のオウンドメディアあれば、影響は大きいでしょう。
収集した情報が本当に正しいかどうかのチェックは必ず行ってください。
6. 課題に対する理解力
SEOで上位表示を狙った記事では、キーワードに対して以下2つの視点を意識することが重要です。
- 読者が検索した目的
- クライアントが記事を制作する目的
大前提として、読者は悩みや疑問があって検索エンジンで情報を探しています。そのニーズを満たしていないと判断されれば、読むのをやめるでしょう。
また、クライアントは達成したい目的のためにコストをかけて記事制作を依頼しています。「購入につなげたい」「資料をダウンロードしてほしい」など、読者を設定したゴールに導けなければ意味がありません。
クライアントの目的が何なのかを会社情報や過去の記事、レギュレーションなどから読み取り、そのうえで読者のニーズを満たせる記事を書けるように練習しましょう。
Webライターのテストライティングで不採用になる3つの原因
1. 納期やレギュレーションが守れていない
2. 文章表現に問題がある
3. コピペ率が高い
1. 納期やレギュレーションが守れていない
レギュレーションは、記事を一定の品質に保つためにWebライターが守るべきルールをまとめたものです。
納期やレギュレーションはテストライティングを受ける段階で提示されることが多いため、きちんと確認してから取り組みましょう。
特に納期を過ぎるのはNGです。僕は無断で納期を過ぎる人を絶対に信用しません。
「無断で納期を過ぎる=コミュニケーション(報連相)ができない人」と判断されます。やむを得ない事情で納期が過ぎる場合は、早い段階でクライアントに相談してください。
また、レギュレーションは100%守るべきものとして覚えておきましょう。
クライアントによってはかなり細かくルールが設定されていることもありますが、最初からすべてクリアすることが大切です。Webライター歴が長い人でもなかなか守れない人が多いので、守れるだけで採用率は爆上がりします。
指定された文字数に足りない場合も、不採用になる確率が高いので注意しましょう。
2. 文章表現に問題がある
以下のような文章は、読者がストレスを感じ、テンポよく読み進められません。
- 誤字脱字が多い
- 同じ語尾の3連続
- 「だ」「です」の混在
クライアントは読者満足度の高い良質な記事を求めています。
特に誤字脱字は、ライティングスキルが不足している初心者でも、意識すれば100%防げる部分です。
意識するだけで採用率が高まるポイントなので、提出前に入念なチェックを行いましょう。
僕のKindle本「Webライター未経験から月収100万円を稼ぐまでのロードマップ」では、Webライターとして成功した人たちの事例を掲載しています。無料で読めるので、稼げるようになるまでのイメージを膨らませましょう!
3. コピペ率が高い
コピペ率とは、すでに公開されている記事と自分の文章を比較して、コピペした可能性を%で表示するものです。コピペ率の高い記事はメディアの信頼を落とし、ペナルティを受ける場合があります。
特に注意すべきなのが、他のメディアの記事の内容をコピーして、そのまま貼り付けるケースです。
初心者に多いミスなので注意してください。情報を参考にするのはOKですが、同じ文章にならないように自分の言葉に置き換えましょう。
納品前に、コピペチェックツールでコピペ率を調べることが大切です。基準とするコピペ率はクライアントによって異なりますが、特に決まっていない場合は30%程度を目安にするとよいでしょう。
Webライターのテストライティングで採用につなげる5つのコツ
1. 読者やクライアントの求めていることを理解する
2. クライアントのトンマナに合わせる
3. 文字数は規定よりも少し多めにする
4. 完成したら納品する前に再度確認する
5. 納期よりもなるべく早く納品する
1. 読者やクライアントの求めていることを理解する
クライアントは自社メディアにより多くの読者を集め、商品購入などの目的につなげられる高品質な記事を量産したいと考えています。
以下の2点を意識して、どんな記事を書くべきかを見極めましょう。
- 読者が検索した目的
- クライアントが記事を制作する目的
そのうえで、きちんとレギュレーションを守って執筆することが大切です。
特にWebライティングに慣れていない頃は、記事を書いているうちに方向性がズレる傾向があります。経験が少ない初心者でも、上記2点を理解して執筆できていればかなり高評価を得られるでしょう。
当メディアで紹介している記事の書き方を参考に、どんな情報を含めたら良いのかを考えてみましょう。
2. クライアントのトンマナに合わせる
トンマナはトーンとマナーの略で、コンセプトや雰囲気に統一感を持たせることです。「トンマナを合わせる」という使い方をされます。
細かく指示しなくてもトンマナに合わせた記事執筆ができるWebライターは、クライアントにとって価値の高い存在です。
クライアントの既存記事が確認できる場合は、トンマナをチェックしておきましょう。
3. 文字数は規定よりも少し多めにする
テストライティングで規定の文字数よりも少ない状態で納品した場合、内容の良し悪しに関係なく不採用になる確率が高まります。「2000文字」と指定された場合は、2000文字以上必要であるという意味で捉えましょう。
Webライターが書いた記事はクライアント側で編集が行われるため、納品時よりも文字数が少なくなるケースが多くあります。テストライティングであっても、指定された文字数を超えるように調整してください。
求める文字数よりも少ない状態で納品するWebライターに、意欲や誠意は感じられません。
4. 完成したら納品する前に再度確認する
記事が完成しても、すぐに納品してはいけません。誤字脱字がないか、レギュレーションに従った内容になっているかなどを、必ず確認してから納品しましょう。
ただし、完成してすぐの見直しでは、思い込みによるミスの見落としが発生する可能性があります。冷静な目で確認でするために、できれば1日置いてから見直すことがポイントです。
納期ギリギリで時間がない場合でも、コーヒーを1杯飲んだり、1時間あけたりしてから確認しましょう。
確認する際は音読をするのがおすすめです。間違いに気づきやすくなります。
また、執筆した内容に誤りがないかという部分もきちんと見直してください。文章がきれいでも、誤った情報を書いていることに気づかないまま納品するWebライターがかなり多い印象です。
5. 納期よりもなるべく早く納品する
記事を納品するタイミングは、納期ギリギリよりも早めがおすすめです。納期より早く納品するだけで、クライアントからの印象が良くなります。
テストライティングで早めに納品するWebライターは、採用した場合も早めに納品してくれる確率が高いと判断されるでしょう。最初の印象を良くして、クライアントからの評価を高めるために意識してみてください。
Webライターがテストライティングを受けてはいけない案件の特徴
仕事を募集するクライアントのなかには、テストライティングと称して搾取することを考えている悪質な業者も存在します。Webライターがどんなにテストライティングを頑張っても、まともに採用する気はありません。
特にクラウドソーシングでの募集に多いので、きちんと見極めることが大切です。
1. 料金が無料または極端に低単価である
2. 文字数が多い記事を求められる
3. 複数回のテストライティングを求められる
4. 初心者に寄り添いすぎている
1. 料金が無料または極端に低単価である
テストライティングの料金が、無料または極端に低単価な案件には手を出さないようにしましょう。テストライティングは無料、採用後は文字単価2円以上を保証など、極端に差がある場合は注意が必要です。
テストライティングで安く記事を書かせて採用はしないという、搾取案件の可能性があります。
採用後の文字単価が高いと、つい受けたくなるかもしれません。クラウドソーシングの場合は、本当に信頼できる相手であるかプロフィールを確認してから決めてください。
悪質なクライアントは、極端に評価が低いか、採用実績のない新規のアカウントを使っている傾向があります。
2. 文字数が多い記事を求められる
テストライティングにもかかわらず、1万文字以上など、極端に多い文字数を求められる場合は注意が必要です。
忙しいクライアントは、テストライティングの記事をなるべく短時間で確認したいので、1万文字も書かせる理由がありません。
悪質な業者の場合、Webライターが納品した記事をそのまま利用することを考えている可能性があります。納品された記事の所有権はクライアントにあるため、悪用されたと気づいてもWebライターは訴えられません。
3. 複数回のテストライティングを求められる
複数回のテストライティングを求められる場合も、悪質な可能性が高いので注意しましょう。テストライティングと称して、複数の記事を無料もしくは低単価で書かせている可能性が高いです。
最初の10記事はテスト期間で1記事300円、その後文字単価2円以上保証といった案件を見たことがあります。
実際にそんな案件を受けてしまい「音信不通になった」「実力が足りないから採用できないと言われた」という結果に至るケースがあるのも事実です。
忙しい採用担当者の身になって考えてみれば、複数回もチェックする意味がないことがわかります。「採用後は高単価になる」と謳っていても、こうした案件には応募してはいけません。
4. 初心者に寄り添いすぎている
経験の浅いWebライターをターゲットにしている場合も、きちんとチェックをしてから応募しましょう。
- 「初心者歓迎」や「未経験OK」のような謳い文句
- クラウドソーシングで多い
- 新規アカウントで過去の評価がない
上記のような案件は、講座やセミナーに勧誘されたり、ほとんどただ働きで使い捨てられたりする可能性があります。
新規アカウントがすべて悪質な業者ではありませんが、応募は慎重にすることが重要です。どの案件に応募するときも、事前にクライアントのプロフィールや過去の評価をしっかりと確認しましょう。